なぜマラソンを完走すると完走メダルをもらえるのか

2020年3月24日

最近は完走メダルをもらえるマラソン大会が増えてきましたが、そもそも完走メダルってなぜもらえるのでしょう?これまであたり前のようにもらっていましたし、喜んでもいましたが、いったい完走メダルとは何なのでしょう?気になるのでちょっと調べてみました。

メダルというのはそもそも、勲章として個人の業績や功績を表彰するときに与えられるものとされています。戦前の軍人が軍服にたくさんの勲章(メダル)をつけていますが、あれは個人の働きが評価されて贈られたものです。

アメリカ軍などでは現在でも勲章が贈られていますが、その最高位の勲章が名誉勲章で「Medal of Honor」と呼ばれています。ちゃんと「メダル」ってなっていますよね。英語では「メダル=勲章」なわけです。

そう考えると完走メダルというのも勲章なわけです。

「完走メダルなんていらない」と言う人もいますが、勲章だと思うとちょっと話が変わってきますよね。それは自分自身の誇りのようなものですから、取り扱い方すら変わってくるかもしれません。

そして勲章なら「飾る」のは決しておかしいことではありませんし、むしろ飾るべきものですよね。42.195kmという気の遠くなるような距離を走り抜いたことを称えて贈られたものですから、どんな完走メダルだって価値があります。

ちなみにアメリカ軍の名誉勲章をもらうと、毎月手当がもらえたり、退職金が割増しされたりするそうです。完走メダルにもそういう特典があると面白いのですが。マラソン当日だけ生ビール1杯無料で提供してもらえるとか(個人的願望)。

ランレコードでも10個の完走メダルを集めた人には割引価格とかすればいいのかな?

現在は完走メダルの扱いがあまりにも軽すぎます。参加した人の9割が完走できるわけですから、仕方ないと言えば仕方ないのですが。そういう意味ではタイム別で完走メダルの色が違うとかも面白そうです。

準備する方は大変でしょうけど、人間って収集するのが好きですからリピーターが増えそうですよね。しかも出場する選手のモチベーションアップにも繋がります。「次は4時間を切って赤色の完走メダルをもらおう!」みたいになれば理想です。

種目ごとに完走メダルの色が違うという大会はありますけどね。上の写真は台北マラソン2017の完走メダルですが、シルバーがハーフマラソン、ブロンズがフルマラソンです。色が逆じゃないかと思うんですが……ブロンズのほうがゴールドっぽいということでしょうか。

フルマラソンを走れるようになると、完走なんて簡単なんて思うようになってしまいますけど、実際にはそんなに簡単じゃないんですよね。きちんと練習を積み重ねないといけませんし、生活も改善しなくちゃいけません。

それなりの努力をした人だけが完走できる。日本人はマジメなところがあるので、やるからには走り切るためのトレーニングを行います。だから完走率も高いのですが、やっぱり42.195kmを走るというのは特別なことです。

だからそれを称えるために完走メダルはあります。レースだけでなくスタートラインに立つまでの努力も含めて評価してくれたものです。次に完走メダルをもらうときには、そういうものだと意識して首からかけてもらいましょう。

これまでの完走メダルよりも、どこか誇らしげに見えるはずです。

誇らしげに見えないとしたら……思ったような練習ができなかったのかもしれません。次のレースでは完走メダルを自分の勲章だと誇れるだけの準備をしてスタートラインに立ちましょう。

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