マスクをしてのランニングは脱水症に要注意

2020年5月5日

新型コロナウイルスの影響でBUFFやマスクをして走る人が増えていますが、5月に入ってすでに気温が25℃を超える日が出てきました。そうなってくると気をつけなくてはいけないのが脱水症です。まだ5月じゃないの?と思うかもしれませんが、脱水症で倒れる人はこの5月から増えていきます。

そこで、今回はBUFFやマスクをして走るランナーのための脱水症対策をご紹介していきます。

なぜBUFFやマスクでのランニングで脱水症になるのか

脱水症というのはとても厄介なもので、重症化しないと本人も脱水症になっていることに気づきません。本当はすでに危ないような状態でも気付かずに走り続けるので、そのまま重症化してしまい、いきなり倒れたりします。これはマスクやBUFFに関係なく起きることです。

そのようにわかりにくい脱水症なのに、マスクやBUFFをすることで、余計に症状に気づけなくなります。マスクやBUFFのせいで口の周りは湿った状態になります。そこだけ湿度が高いので、感覚としては十分に水分が足りているように錯覚します。

本来であれば喉が乾いて「水分を摂ろう」となるのに、BUFFやマスクがあることで、喉が乾いた感覚がないので、そのまま走り続けてしまうというわけです。残念ながらBUFFやマスクをすると、脱水症に気づけないというリスクはどうしても付きまといます。

だから、ランナーがすべきことは脱水症にならないように予防するということです。

できるだけ涼しい時間に走る

まずランニングをする時間帯ですが、11時から16時までは避けるようにしましょう。これは夏場でも同じことで、できるだけ涼しい時間を狙って走ってください。それだけで脱水症リスクが大幅に減ります。

涼しい時間に30分〜1時間程度走るのであれば汗もそれほどかきません。結局脱水症になるのは汗を大量にかいているからで、汗さえかかなければ脱水症になることはありません。ですので、早朝や夕方以降の涼しい時間に走るというのが正解になります。

また、早朝であればマスクやBUFFなしで走っても咎める人もいません。もちろん走る場所にもよりますが、5時から6時台は人も少なく快適に走れる場所が身近にあるはずです。脱水症対策も兼ねて、その時間に走りましょう。

昼間に走るなら1時間前から給水をしておく

どうしても日中の気温が高い時間にしか走れないという場合には、あらかじめ水分を多めに摂っておきましょう。走り出す1時間前から300〜500ml程度のスポーツドリンクもしくは経口補水液を飲んでおきましょう。気をつけたいのは水ではいけないということです。

水は喉の乾きを潤すのには適していますが、汗で流れ出たミネラルを補給できないので、体内のミネラル濃度が落ちてしまいます。ですので、かならず塩分などのミネラルが含まれたドリンクを飲む必要があります。

また体に水を蓄えるために糖も必要になります。スポーツドリンクは甘くて苦手という人もいますが、糖があるから体に水分を蓄えることができます。好き嫌いではなく、必要なものですので、1時間前からゆっくりと時間をかけて飲んでおきましょう。

朝ランの場合も寝ている間に水分が抜けていますので、走って汗をかかなくても最初からややバランスが悪くなっているので、コップ1杯分の水分を摂ってから走り出しましょう。

水分を摂る前とランニング後に体重を測る

1時間前から水分を摂るようにお伝えしましたが、その前に体重を測っておきましょう。そしてランニングから戻ってきたら、まずは体重測定をしてください。ここで軽くなった分が体から失われた水分です。脂肪も落ちてるのでは?と思うかもしれませんが、1時間程度のジョグで落ちる脂肪の量は知れています。

もし前後の計測で体重が落ちていたら、その落ちた分の70〜80%程度の水分補給を行ってください。100%の補給をする必要はありません。そのあとの食事などで自然と補えますので、内臓に負担をかけないためにも、70〜80%程度で十分です。

もし1kg体重が落ちていたら、700〜800mlの水分補給が必要になります。もちろん一気にこれだけの水分を摂るのは無理ですので、1〜2時間程度かけてゆっくりとこまめに補給しましょう。補給が終わるまではできるだけ安静にしていましょう。

食事でも水分を多めに摂取する

昼間に走るときには、その前の食事で水分をできるだけ多めに取るように意識しましょう。例えばパンではなくご飯やうどんを選ぶことで食べ物から多くの水分を摂ることができます。さらにお味噌汁があれば塩分補給にもなります。

ちょっとしたことですが、そのちょっとしたことが体を守ってくれます。走る日だけでも良いので、走る前の食事では水分補給を意識したメニューにしてください。できればこのときに糖となる炭水化物も摂取するのが理想です。

水だけ摂っても意味がありませんので、ミネラルと糖を合わせて摂るように心掛けてください。

まとめ

5月になると脱水症で運ばれる人が急に増え始めます。気温の変化に体がついてこれずに、思った以上に汗をかいてしまい、体内の水分とミネラルが不足しがちで、そこにマスクやBUFFを使うので今年はさらに脱水症リスクが高まります。

必ず走る前に十分な水分を補給しておき、そして走ってからも不足分をしっかりと補いましょう。また、食事でも水分含有量の多いものを意識して選んでください。食べたいものを選ぶのではなく、体にとって必要なものを選びましょう。

ちょっとの積み重ねが大きな差になります。今は医療機関もかなり疲弊している状態ですので、そこに脱水症で運ばれると迷惑をかけてしまいます。そうならないためにも、朝などの涼しい時間にゆっくりと走るのが理想で、それができないならしっかりと予防をしておきましょう。

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