完走メダルを手にするための「筋トレのすすめ」

2020年5月21日

ランナーも若いうちは勢いがあるので、走るたびに自己ベスト更新を繰り返すことができます。でも、30代後半くらいからは思うようなスピードを出せなくなり、40代になるとかつて狙っていたタイムには遠く及ばないような完走タイムになってしまいがちです。

人間である以上、加齢による衰えはどうしようもないと思って受け入れている人もいるようですが、ちょっと待ってください。世の中には60代になって初めてサブ3を達成したというような人もいます。そういう人と衰えていく人、どこに違いがあるのでしょう?

その答えのひとつが「筋トレ」です。筋力を取り戻して力強い走りを取り戻すための筋トレ。かつての走りをもう1度再現したいなら、筋トレは避けて通ることのできない道です。

マラソンスピードは体重と筋力で決まる

マラソンに筋トレは必要ないというトレーナーもいますが、実際にはトップランナーでもきちんと筋トレをしています。マラソンにおけるスピードは足の筋力によって決まるので、トップランナーだけでなく私たち市民ランナーでもとても重要なトレーニングになります。

F=ma

この公式を覚えている人はどれくらいいるでしょう?

Fは力、mは質量、aは加速度です。ここでいう加速度がスピードに該当します(正確には違いますが簡易的な説明として)。わかりやすくするために加速度を算出する式に変えてみましょう。

a=F/m

加速度は力に比例し、質量に反比例します。これが何を意味するのかまとめておきます。

パワーアップ:スピードアップ
パワーダウン:スピードダウン
体重増:スピードダウン
体重減:スピードアップ

簡単に言えば、筋力をつけて体重を落とせば速く走れるといことです。体重を落とすための話はまた別にするとして、ここでお伝えしたいのは筋力アップの重要性です。キロ4分30秒が精一杯という人も筋トレをすれば、それ以上のスピードを出せるようになるのが筋トレです。

やるべき筋トレはスクワットと縄跳び

筋トレといっても、市民ランナーレベルならジムに通う必要はありません。基本的にはスクワットと縄跳びをしておけば、ランニングに必要な筋肉は自然とつきます。そこで、それぞれの筋トレ方法についてご紹介しておきます。

スクワット

スクワットは「ランジ」と呼ばれるものを行いましょう。言葉で説明するよりも動画でも見てもらったほうが分かりやすいので、YouTubeで「ランニング ランジスクワット」と入れて検索してください。わかりやすく解説してくれている動画がいくつも出てきます。

基本的にはランジスクワットをしておけば、筋力は簡単にアップします。ただ、回数がわからないという人もいますよね。

マラソン向けにランジスクワットをする場合には、回数ではなく時間でおこないましょう。休憩を入れながらでもいいので、最初は10分間行いましょう。ポイントはリズミカルに行うことです。テンポよく回数を増やしていきましょう。

筋力が衰えていると10分というのもかなりハードルの高いノルマになります。でも足が慣れてくると30分くらいはできるようになります。筋トレとしてはできるだけ20分継続を目指しましょう。

縄跳び

縄跳びは筋力アップだけでなく、柔らかい膝の使い方や、リズミカルな足の運びが身につきます。縄跳びにもいろいろありますが、最初は両足跳び10分でOKです。これで30分のジョグくらいの効果があります。忙しくて走れない日のトレーニングにもおすすめです。

10分を問題なくできるようになったら、次は片足跳びを行いましょう。目標は片足100回×3セットですが、いきなりそこまでできる人はほとんどいません。できる範囲内で行って、徐々に回数やセット数を増やしていきましょう。

30代後半くらいなら、この縄跳びだけで全盛期の筋力を取り戻せる可能性があります。地味なトレーニングですし、前に進まないのでランナーが苦手とするトレーニングですが、効果は高いので筋力をつけたい人は、すぐにでも縄跳びのロープを買ってきましょう(100円ショップにあります)。

まとめ

筋トレはとても地味でランニングのような爽快感がありません。やり始めると楽しくなる人もいますが、筋トレする時間があるくらいなら、走りに行くのを選ぶ人のほうが多いかもしれません。でも、やっておかないと筋力はどんどん低下していきます。

以前のようなスピードを取り戻したいなら、週に2日は筋トレデーを設けましょう。気をつけてもらいたいのは連日行わないということです。必ず間に2日開けるようにしましょう。筋力は負荷をかけた後に休ませることでアップします。

地道に筋トレを行うことでまた自己ベスト更新にチャレンジすることもできますし、走りの幅も広がります。リタイアが続いていた方も筋力アップでまた完走メダルに手が届く可能性があります。ですので、諦めずにスクワットと縄跳びをコツコツ継続しましょう。

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