コンプレッションのないリカバリーウェアを着て寝よう

ランナーにとってリカバリーウェアというと、コンプレッションウェアが一般的でしたが、昨年あたりからコンプレッションしないリカバリーウェアが増えてきました。ただ、どれも商品の説明として濁している部分があり、そんな効果はないと思っていました。でも、あるメーカーのコンプレッションのないリカバリーウェアを着て寝る機会があり、考え方が180°変わりました。

すべてのランナーに着てもらいたいアイテムで、特にポイント練習で追い込んでいるランナーや、疲労がなかなか抜けないというランナーにとっては、今後必須のアイテムに鳴るのではないかと考えています。そこで、今回はコンプレッションのないリカバリーウェアについて詳しく解説していきます。

鉱石を使って輻射を発生させ赤外線で血行を良くする

コンプレッションタイプのリカバリーウェアは、段階的な着圧を利用して血の巡りを改善することで回復を促します。これらもリカバリー効果が期待できますが、着たり脱いだりするのが面倒という問題があります。着たほうがいいのはわかっていても面倒でやめてしまう。

コンプレッションしないリカバリーウェアは、通常の衣服と同じように着たり脱いだりできますので、それに対するストレスはありません。でも着圧なしで、どうやってリカバリーを促すのか気になりますよね。

メーカーによって細かいところは違いますが、今は鉱石を繊維に塗り込んだり、コーティングしたりして、人体の熱を赤外線として輻射するというのがスタンダードになっています。赤外線で温められるので血流が良くなり、副交感神経が活性化してリラックスできる効果もあります。

血流が良くなれば老廃物を積極的に排出できますし、自分のエネルギーを使わずに体温を維持できるので、深部体温が下がります。深部体温が下がると質の高い眠りになるため、疲労回復がさらに促されるというわけです。

回復を軽視していると伸び悩むことになる

リカバリーウェアを着なくても、寝ればリカバリーできると思っている人もいるようですが、20代くらいまでなら確かにそうかもしれません。でも、40代50代になってくると、睡眠の質が低下するのもあって、単純に寝るだけでは十分な回復が起きません。

マラソンにおいて回復は、トレーニングと同じくらい重要です。ランナーは厳しいトレーニングをすれば速くなると思っているようですが、トレーニングは必ず回復とセットでなくてはいけません。もっと言えば、回復と食事とトレーニングがワンセットになって、私たちの走力はアップします。

だから、どれだけ質の高いトレーニングをしても、回復させないでいると筋力も持久力も上がりません。むしろ疲労だけが溜まっていき、そう遠くないうちにケガをしてしまいます。運良くケガを避けられても、すぐに記録が伸び悩むことになります。

それくらい回復は重要なのですが、面倒だし回復具合が目に見えないということで、かなりの人が軽視しています。でも、回復しないことには練習の質も下がり、ポイント練習のサイクルも長くなります。回復に中2日かかる人と、中3日かかる人とでは、1年間にできるポイント練習の回数が大きく違い、それが走力の差になって現れます。

本当に速くなりたいなら、回復は積極的に行う必要がありますが、やはりめんどくさい。だから、リカバリーウェアをおすすめしているわけです。ただ着て寝るだけで回復が促されるので、メリットしかありません。

自分に合ったリカバリーウェアを探す

リカバリーウェアの導入を決めたら、次に行わなくてはいけないのが、どのメーカーのリカバリーウェアを買うかということです。大手ですとイオンが力を入れて商品開発をしており、リーズナブルにリカバリーウェアを入手できる。

他のメーカーのリカバリーウェアは上下で2万〜3万円もするのに、イオンはその半額以下で揃えることができる。だったらイオンのリカバリーウェアがいいのかというと必ずしもそういうわけではなく、高いには高いなりの理由がある。

もちろん高額だから効果があるというわけでもなく、大事なのは自分との相性のようなもの。どの鉱石にどれくらいの反応をするのかは、個人差があるので自分に最適なメーカーのリカバリーウェアを選び出す必要があります。

数万円もするものを試すのはなかなか勇気がいりますが、ただ実際に着て生活をしたり、睡眠をしたりしないと分からないことがあったりします。ですので、まずはTシャツやレッグカバーなどの手頃な価格のアイテムで試してみましょう。

それでリカバリー効果を感じるようなら、パジャマやジャージなどの高額なアイテムを取り入れてみましょう。

まとめ

これから流行るであろうリカバリーウェア。コンプレッションタイプとは違い、圧迫しないので着るのが面倒ではなく、継続利用できるというメリットがあります。一方で種類も価格帯も幅広く、どれを買っていいか迷うことになるはずです。

まずはTシャツやレッグカバー、腹巻きなどの自分の疲労しやすい場所を包み込むアイテムを選び、疲労回復を実感したら全身を覆うようなリカバリーウェアを購入しましょう。もちろん最初から上下で揃えてもいいのですが、自分との相性もあるし、アイテムごとに性能に差があることも頭に入れておきましょう。

気をつけたいのが、安物買いの銭失いにならないようにするということです。多少高いなと感じても、効果があるように思えるなら、清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入しましょう。きっとその夜から、ぐっすりと眠れるようになり、高いリカバリー効果を実感できるはずです。

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