初心者がフルマラソンを完走するのに必要なトレーニング

2021年9月17日

飲み会などの勢いでフルマラソンにエントリーしてしまったけど、ランニングなんて学生時代からまったくやっておらず、走れるのかどうか不安しかない。当たるわけがないと思って東京マラソンや大阪マラソンに申し込んだら、運良く(運悪く?)当選して困っている。そういう人もいるかと思います。

ここではそんな人のために、初心者がフルマラソンを完走するために、どのようなトレーニングが必要なのか、ケガをすることなくスタートラインに立つためにはどのような点に気をつければいいのかについて、わかりやすく解説していきます。初めてのマラソンで不安な気持ちでいっぱいという人は、ぜひ参考にしてください。

まずは走れるカラダづくりから

フルマラソンにエントリーしたので、ランニングシューズを購入して近所を走り始める。ほとんどの人がそうやって走り始めることになるのですが、普段から運動をしているという人でないと、ほとんどのケースでケガを抱えることになります。24時間テレビの24時間マラソンで、挑戦する芸能人がなんらかのトラブルを抱えてスタートラインに立ちますが、いきなり走り出すのはまさにその道を進むことになります。

これまでほとんど運動をしていないという人は、まずはカラダづくりから始めましょう。カラダづくりといっても難しいことはありません。1日1時間の速歩きから始めればOKです。1時間がきついという人は30分から始めて、徐々に距離を伸ばしていきましょう。最初の週は2回ほどで構いません。

1週目:2回
2週目:3回
3週目:4回
4週目:5回

こんな感じで速歩きする回数を増やしましょう。最初は必ず中2日で行ってください。土日で続けて行うというのはNG。月曜日に1時間歩いたら、次は水曜日か木曜日に歩きましょう。2週目と3週目はできるだけ中1日挟むのが理想です。少なくとも3日連続にならないように気をつけましょう。

速歩きというのはランニングならないくらいのギリギリのスピードを目指してください。どちらかの足が必ず地面についているのがウォーキング、両足が宙に浮いている瞬間があるのがランニングです。どちらかの足が必ず地面に付いている状態で出せる最高速度を維持して、1時間ほど歩いてください。思ったよりも大変に感じるはずです。

関節などに異変が出たらすぐに中断です。違和感がなくなるまで練習をお休みしてください。1時間歩いているときも、違和感があったらまずはスピードを落として、それでも問題があるようなら、その日はそこで終了してください。

ランニングは30分からスタート

速歩きがそれほど無理なくこなせるようになったら、ようやくランニングです。まずは30分間走ることから始めましょう。1時間ほど歩けるなら30分は問題なく走れるはずです。もし途中で止まってしまうようなら、それはオーバーペースです。まずは30分間止まらずに走れるペースを掴みましょう。

できれば信号などに止まりたくないので、ランニングコースのある公園や河川敷を走るのがおすすめです。30分間のランニングで疲れを感じなくなったら、10分ずつ時間を増やしていきましょう。30分のランニングを1ヶ月程度続けたら、翌月に40分にするという感じです。

一気に増やす必要はありません。ここでいきなり1時間走ったりすると、体ができていないのでケガをしてしまいます。走ることには慣れてきても、筋肉などはまだその準備ができていません。筋肉の成長は私たちが思っている以上にゆっくりですので、あわてずじっくりと走行距離を増やしていきましょう。

1時間くらい問題なく走れるようになったら初心者レベルは卒業です。ここからフルマラソン完走を目指して、本格的なトレーニングを始めましょう。

週2回の筋トレをする

1時間ほど走れるようになったら、ランナーとしての基本はできていますので、ここからは少し速く走れるようになるためのトレーニングです。速く走るためには「強く地面を蹴る」だと考えてしまいがちですが、マラソンで大事なのは根本の出力を上げることです。

これまで運動をあまりやっていない人は、筋力が不足しています。筋力がないから強く地面を蹴らないとスピードを出せず、強く地面を蹴るを蹴るからエネルギーが不足して長い距離を走ることができません。ですので、地面を蹴らなくてもスピードを出せるだけの筋力を付けます。

出力を上げるために必要な筋トレは「スクワット・ジャンプ・ダッシュ」の3つです。ジムに通う必要はありません。1週間に2回ほど、このトレーニングを組み合わせて筋肉に刺激を与えれば、自然とスピードがついてきます。詳細なトレーニング方法などはYouTubeなどで検索してみてください。

大事なのは中2日開けるということ。これは絶対に必要なことですので、しっかりと頭に入れておいてください。

月曜日:休み
火曜日:1時間ジョグ
水曜日:筋トレ
木曜日:1時間ジョグ
金曜日:1時間ジョグ
土曜日:筋トレ
日曜日:1時間ジョグ

こんな感じのメニューを組みましょう。ただ、これは初級者から中級者レベルの強度になりますので、疲労度が高い場合には休みを1〜2日増やしてもOKです。もしくはジョグを30分にするのでも構いません。体に負担がかかりすぎては意味がないので、程よいコンディションを維持して継続しましょう。

まとめ

初心者がフルマラソンを完走するのに必要なのは、距離に対する慣れと十分な筋力です。これさえ身に着けておけばフルマラソンを走り切ることはそれほど難しいことではありません。その先を望む場合には、他にもやるべきトレーニング方法はありますが、まずはこの流れを1年続けてみてください。

マラソンのためのカラダづくりに近道はありません。まずは1年かけてフルマラソンに耐えられる体を作ること。タイムを狙うのはその後からで十分です。

こわいのはケガ。これだけは絶対に回避することです。トレーニングの継続は重要ですが、違和感があったらすぐに休むことです。とにかく頑張りすぎない1年にしてください。自分に甘いくらいがちょうど。楽しいと思える範囲で積み重ねていきましょう。

無事完走して完走メダルを手に入れたら、ぜひランレコードのメダルスタンドに飾ってくださいね。

 

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