ランニングを再開するときに気をつけるべきポイント

2020年11月10日

新型コロナウイルスの影響でランニングを止めていた人も、最近はラン仲間にイベントランに誘われることも増えて、そろそろ走るのを再開しようかなと考えているのではないでしょうか。そういうときにいきなり走り出すと、思わぬところでケガをしかねません。

無理なくランニングを再開するためには気をつけなくてはいけないポイントがいくつかありますので、ここでは半年以上ランニングを休んでいた人が、再開するときにどのような点に気をつけなくてはいけないのかをご紹介していきます。

まずは5km走れるのを目標にする

多くのランナーがまずやってしまうことが過信です。フルマラソンをあたり前に走っていた人でも、半年以上ランニングを休んでいたら筋力も持久力も低下しています。そんな状態でいきなり以前と同じような練習を始めると、確実にオーバーワークになります。

まずは5kmを以前のように走れるところを目指しましょう。最初は5kmや30分ジョグから始めてください。ここで気持ちよく走れなかったり、疲労が出てしまう人は、1日走って2日休むというスケジュールで走れる体を取り戻しましょう。

思ったように走れないと、焦って「毎日走らなければ」と考えてしまいがちですが、それができる体ができていないから、思うように走れていないわけです。焦って月間走行距離を増やしたところで、ケガをするのがオチです。

思ったよりも走れるなと思っても、2日走って1日休むくらいのペースでいきましょう。

ランニングをした後には必ず体のケアをする

半年以上休んでいた体は筋肉も固くなっています。ランニングをした日は、就寝前にストレッチをしておきましょう。練習後でもいいのですが、秋は気温も低くてランニング後にストレッチをしようとすると汗冷えする可能性があります。

ランニングが終わったら、できるだけ早くシャワーやお風呂で体を温めて、そのあとストレッチを行ってください。ケアのためのストレッチですので、静的ストレッチでかまいません。呼吸を止めずに、ゆっくりとリラックスした状況で行いましょう。

また、疲労が残っている状態でのランニングもおすすめできません。多少重たいと感じるくらいなら問題ありませんが、明らかに筋肉痛になっているなら、それが薄れるまではストレッチもせず、しっかりと睡眠時間を確保して回復に努めましょう。

筋肉痛がある状態でのマッサージもNGです。基本的に疲労は睡眠以外では取れません。冷やしたり温めたりして一時的に走れるようにはなりますが、今はそこまでして走るべきタイミングではありません。焦らず回復を待ちましょう。

5kmを普通に走れるようになったら徐々に距離を伸ばす

体に疲労を溜めないように、十分に休養を取りながら5kmを以前のように走れるようになったら、徐々に距離を伸ばしていきましょう。もちろん焦ってはいけません。まずは10kmもしくは1時間のジョグから再開しましょう。同じようにしっかりと回復に時間をかけてください。

10kmを普通に走れるようになったら、筋トレも合わせて行いましょう。スクワットや階段の昇降でもかまいません。ふくらはぎや太ももといった大きな筋肉がパンパンになるタイプの筋トレをしてください。

半年も走っていないと筋力が大幅に下がっています。この状態でスピード練習などのポイント練習をしても、思ったほどの負荷をかけられません。ポイント練習の質を高めるためにも、速く走るための筋力を取り戻してください。

筋トレも必ず中2日入れるようにしましょう。この場合の中2日にランニングをするのはかまいません。ただし、ゆっくりと走るように心がけましょう。

1ヶ月ほど体作りをしてからポイント練習を再開する

ここまでの流れに最低でも1ヶ月は掛けてください。長くなる分にはかまいません。1ヶ月継続すれば筋肉が徐々に戻り始めます。100%回復するのには時間がかかりますが、ここまできちんとトレーニングを積んでいれば、もうポイント練習を入れてもケガのリスクはそれほど高くありません。

ただしポイント練習も最初からフルメニューではなく6〜7割り程度に負荷を落としてから始めましょう。それでは効果がないと思うかもしれませんが、まだ試運転の状態です。自分の体がどこまで耐えられるのかを注意深く探る段階です。

1回目のポイント練習でそれほど大きな疲労感がなければ、少しずつ負荷を上げていきましょう。1回に上げるのは10%程度までです。まどろっこしく感じるかもしれませんが、いきなり負荷を上げないように心がけてください。

まとめ

しばらく休んでいたランニングを再開するときに重要なのは、焦らないことです。半年くらい走っていないと、かなり走れなくなっているので焦って取り戻そうをしがちがですが、そこは落ち着いて現状の自分を受け入れることから始めましょう。

じっくり時間をかければ必ず元には戻ります。むしろ半年休んだことで、体がリフレッシュしているので以前よりも走れるようになっている可能性もあります。ただ、そこで焦ってしまいケガをしたらすべてが水の泡です。

無理をしないことを徹底しましょう。ランニングと休養をワンセットだと考えて、走った日は普段よりも休むようにして、回復してからトレーニングをするという習慣を身に着けてください。

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