あえて薄底ランニングシューズを履くべき3つの理由

2021年7月14日

前回は厚底ランニングシューズの選び方についてお伝えしましたが、今回はその反対の薄底ランニングシューズについてお話します。厚底が主流になっているのに、どのメーカも薄底タイプのランニングシューズを作り続けているのですが、もちろんそれには理由があります。

ソールの薄いランニングシューズにもきちんと役割があり、大事なのはそれを把握して使い分けることにあります。では薄底のランニングシューズにはどんな役割があって、選ぶ理由はどこにあるのでしょう?ここでは、あえて薄底のランニングシューズを履くべき理由について解説していきます。

厚底ランニングシューズは筋力が落ちやすい

ランニングシューズが厚底になった最大の理由は「クッション性」にあります。トップランナーが「レース後半でも疲れない」「翌日の疲労感がまったく違う」と話しているのを聞いたり読んだりしたことがあるかと思いますが、徹底して足を守ってくれます。後半に失速しないことが好タイムにつながるのですが、これは足に負担をかけないことを意味します。

レースではそれでもいいのですが、トレーニングで履くと狙ったトレーニング効果を得ることができません。やや極端な表現になりますが、トレーニングは筋肉を破壊することが目的であり、そこからの回復によって筋力や走力を上げるというのが成長のメカニズムです。厚底シューズでは、この「破壊」ができません。破壊がないので再生もなく、当然成長もしません。

成長しないだけならまだいいのですが、これだけ過保護なシューズですと、筋力はどんどんと落ちていきます。補強運動や筋トレをしていれば別ですが、ずっと過保護なシューズを履き続けると足は弱ってしまいます。だからトレーニングでは薄底のランニングシューズを履くことも必要になるわけです。

短い距離のスピード練習なら薄底でもダメージの蓄積は少ない

ソールの薄いランニングシューズは地面からの衝撃をダイレクトに受けるので、厚底のほうがいいというのが最新のシューズの基本的な考え方になりますが、それはフルマラソンくらいの長い距離の話であって、例えばハーフマラソンくらいの距離なら、薄底のランニングシューズでもダメージはそこまで蓄積されません。

もちろん厚底のほうがダメージは残りませんが、距離が短くなればなるほど厚底と薄底の差はなくなります。勝利することが求められるトップアスリートなら、1%でもアドバンテージがあるなら、そちらを履くべきですが、私たち市民ランナーが求めているのは勝利ではありませんよね。

健康のため、自分自身を超えていくために走っているわけですので、トップアスリートの真似をして厚底を選ぶ必要はありません。特に普段の練習やハーフマラソンまでなら薄底でOK。もちろん厚底を選んでもいいのですが、すでにお伝えしましたように、足を鍛えるのには向いていません。

日々のトレーニングの距離が20km以下なら、厚底でも薄底でもダメージの蓄積はなく、薄底のほうが鍛えられるなら、やっぱりソールの薄いシューズを選びたいところです。

とにかく価格が安くて入手性がいい

薄底のランニングシューズをおすすめする理由としては、やはり価格の安さがあります。厚底がどれだけ速く走れるとしても価格が2万円3万円となると気軽には購入できませんよね。ランニングシューズは消耗品ですから、あまりにもコストパフォーマンスが悪すぎます。

でも薄底シューズは定価でも1万円台ですし、型遅れになると5,000円以下で買えてしまうものまであります。これならシューズの消耗を気にせずに走ることができます。ときどき厚底シューズをボロボロになるまで履いている人もいますが、そこまでいくとシューズの機能性が失われていて厚底のメリットがほとんどありません。

そうなるまで履くよりも、シューズが十分に機能性を維持できる走行距離で買い換える。このほうが足に優しいのは言うまでもありません。厚底シューズのように売り切れてしまうこともほとんどなく、入手性がいいのも嬉しいところです。薄底でも高価なハイグレードモデルが出てはいますが、それでもまだ厚底シューズよりはリーズナブルで入手も簡単です。

限られた予算でランニングを楽しみたいなら、無理に厚底シューズを買う必要はありません。価格重視で薄底ランニングシューズを履いてランニングを満喫しましょう。

まとめ

厚底シューズには厚底シューズの魅力がありますが、薄底シューズだって用途次第ではまだまだ活用できますし、むしろトレーニングに関して言えば、薄底シューズのほうが適しているシーンも多々あります。特に足の筋肉を鍛えたい場合や、素早くスピードを上げたいときなどには、薄底の反応性の良さが強みになります。

大事なのは、そのシューズを使って何をしたいかを明確にすることです。マラソン大会で1秒を削るためなら厚底シューズですし、その練習用シューズも厚底シューズであるべきです。でも自分の体を鍛えたいなら、過保護な厚底シューズではなく、筋肉に働きかける薄底が適しています。何のためにシューズを買うのか、目的は何なのかを考えて1足を選んでください。

できることなら複数のランニングシューズを購入し、用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。そのときのスピード練習用に薄底シューズを1足持っておきましょう。

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