
6月になって徐々に気温が高い日が増えてきました。実はすでに紫外線がとても強く、曇っている日は気づきませんが、晴れている日は夏場とそれほど変わらない紫外線が降り注いでいます。しかも夏よりも気温が低いので外に出て走ってしまうので、簡単に日焼けします。
日焼けは健康の証なんて思っている人もいるかもしれませんが、ランナーにとって日焼けは百害あって一利なしです。紫外線対策・日焼け対策をしっかりと行って、体に負担をかけないように心がけましょう。
日焼けは体力の回復を遅らせる
紫外線のひとつであるUV-Bは皮膚細胞のDNAに吸収されるのですが、このときにDNAを傷つけてしまいます。さらにUV-Aは、色素細胞を刺激してメラニン色素を作り出します。このメラニン色素がシミやそばかすなどの原因になります。
紫外線を浴びることで体内でこのようなネガティブな変化が起きると、体はそれを修復しようとします。修復するのにはもちろんエネルギーが必要です。本来であればトレーニングの疲労回復に使われるエネルギーも、日焼けからの修復に使われるので、いつまで経っても疲労が抜けない状態になります。
日焼けによってトレーニングの疲労からの回復が遅れた場合、ポイント練習の間隔を長くするか、ポイント練習の負荷を下げなくてはいけなくなります。トレーニングは高負荷と回復のサイクルを作り出すために行いますが、日焼けをするとこのサイクルが乱れてしまいます。
夏は走り込みの季節ですが、日焼けをして疲労回復が遅れたのでは、思ったように走れません。それはマラソンシーズンになったときに、明確な差になって現れます。走り込みをしていないから後半に崩れやすくなったり、追い込むトレーニングができていないのでスピードが出なかったりします。
日中のランニングは避けること
夏場にしっかりと走り込みをしたいのであれば、できるだけ日焼けは避けましょう。普段もTシャツ短パンみたいな格好で出歩くのではなく、長袖で長ズボンが理想です。もちろん麻素材のように涼しい素材を使ったウェアにすべきですが、肌の露出は避けましょう。
ランニングをするときも同じですが、そもそも紫外線が強い時間帯のランニングは気温も高いのでおすすめしません。6月以降はシンプルに朝と夕方以降に走りましょう。朝は9時までに走り終えて、夕方は17時以降に走るようにしてください。
そうするだけでも、紫外線から肌を守れます。休日は朝遅くまで寝ていたいかもしれませんが、まずは6時くらいに起きて軽く走ってきましょう。シャワーを浴びて朝ごはんを済ませたら2度寝してもかまいません。
帽子と日焼け止めは必須
日中以外でも走るときには、できるだけ帽子をかぶるようにしましょう。長袖シャツが理想ですが、暑くて難しい場合には、肌を出してもかまいませんが必ず日焼け止めクリームを塗っておきましょう。毎日走る人は面倒に思うかもしれませんが、この積み重ねが10年後の肌に大きな影響を与えます。
よくマラソン大会などで肌年齢の計測してくれるサービスがありますが、ランナーの多くが実際の年齢よりも高い肌年齢になる傾向があります。これは肌ケアを怠って外を走り回ってきた結果です。1日では大差はなくても10年も積み重ねると大きな違いになります。
繰り返しますが、小麦色の肌は健康の証ではありません。むしろ将来のシミやそばかすの原因ですから、いつまでも健康的な体を手に入れたいのであれば、日焼けは徹底して避けましょう。ランナーとしてメリットはひとつもありません。
最近は塗る日焼け止めだけでなく、飲む日焼け止めも人気があります。欧米ではすでに一般的に使われているものですので、日焼け対策として活用してみましょう。
サングラスを使って目を守ろう
紫外線から守らなくてはいけないのは肌だけではありません。目も紫外線に弱く、きちんと対策をしなくてはいけません。するべきことは簡単で、6月以降のランニングでは、サングラスを着用してください。
スポーツ用で市販されているサングラスであれば、ほとんどがしっかりと紫外線をカットしてくれます。念のため購入するときには、「紫外線透過率」や「紫外線カット率」をチェックしておきましょう。
紫外線透過率:1%以下
紫外線カット率:99%以上
これがランニング用途で使うときの基準になります。また、あまりに暗すぎるレンズを使うと、視界が狭くなって危険です。レンズの色と紫外線カットは関係ありませんので用途にあった濃さのレンズを選びましょう。
まとめ
ランニングにおける紫外線のケアをしないというのは、自ら自分の成長を拒んでいるのと同じ意味だと考えてください。ケアをしっかりとしておけば疲労回復が遅れることもなく、夏でもしっかりと走り込むことができます。
日焼け対策をすることは、自分の肌を守ることでもあります。健康的に見える小麦色の肌は不健康の証であり、歳を重ねたときにシミやそばかすになって残ってしまいます。そのときになって後悔してももう手遅れです。
あらゆる意味で日焼けにはメリットがありませんので、6月から9月までは紫外線の弱い朝か夕方以降に走りましょう。そういう時間のランニングでも日焼け止めを塗ったり飲んだりして、徹底して肌を守るように心がけましょう。
